Real Authentic Sound of Studio One


午前中、雨。
 日本ハムが勝って、あっという間に王手だ。ニュースで観ただけだが、球場全体、凄い応援。来季の神宮を予感する。

 最近のここ、オレにとっては苦手の時事問題多いが、こうも、時代の変わり目を象徴する出来事が起きると、なんぼなんでも、触れないワケにはいかんだろう。
 
 ちゅうことで、取ってつけたように、今聴いているアルバムを紹介して、音楽サイトへ強引へ戻るわけである。こういう時、レゲエはたすかる。
 これは、80年代後半、多分、どっと新しい波「ダンスホール」が吹き荒れ、同時に古いスカが大流行し、70年代ルーツも見直され、ステューディオ・ワンやトレジャー・アイルの古いシングルがどっと再発されていた頃、どさくさに紛れるようかに出た。

 なんでか、わからん。当時一線を引いて儲けまくった金で隠居してた筈の60年代ステューディオ・ワンのオーナー、コクソン・ドットのプロデュースで、新録で出たのが下のヤツなのである。時代が当時ですら、30年はずれている。当時のオレはわけのわからんまま、買い、期待もせずに聴いた。そしたら、あんた、脳内アルファ波が出まくり、肩や首筋に溜まった変な緊張がじんわり解け、疲れが素直な形でゆるゆると出てくる最上の音に仕上がってるもんだから、びっくり、ですわ。
 
 まさに音楽のバスクリン、否、掛け流し温泉効果を味わったもんである。爾来、二十有余年経った今も、今日みたいな日、聴いたりする、お気に入りになってもた。今は手に入りにくいみたいだが、気を長く持てば、すぐにそこいらで売っているようになる(CD版はもうひとつFull Upのワンウェイもんと一緒になっとる)


"Real Authentic Sound of Studio One" (Various Artists)


 このアルバム、なんのことはない、誰でも知っているような古いリディム・トラックに新しい味付けをして、ちょっと薹(とう)が立ったり、当時バリバリのダンスホールシーンでは、波に乗り損ね冷や飯食っているシンガーやDJを集めてきて歌わした(或いはDJさせた)アルバムなのだが、奇跡的に大成功しとるわけだ。

 まあ、日本だとこういうことをしようとすると、「古さ」が気にくわないのか、「今」を強引に入れて、ギタギタの自己主張が激しいもんになるところ、さすがは商売人コクソン・ドットである。ごくまっとうにあんまし手を加えず、言うなれば手抜きしまくっとるわけだが、おさえるとこ押さえて、無理してない。セールス的にどうだったか、知らんが、そのあざとすぎる手に、まあ、極東のオレなんかはその手にコロッといかれてしまうわけや。
 
 くそ、最近、レゲエから遠ざかっていたんで、リズムトラックの名前、忘れてしもている。んで、例によってまた、肝心のデータとか省略。 

 1曲目のEarl 16 (最近でこそ、評価されているが当時はまだまだ)の「Musically Crucial」からして、体を伸ばしがてら、ゆったりまったり踊ったろか、ちう気にさせる。そいで、ええ曲続いていくんだが、省略して、4曲目のヒュー・グリフィス という男性シンガーの「So Secure」がもう・・。これが、また、かったるく、聞き手のはやる心を、憎いまでに、焦らし焦らし焦らし抜いて、そのまま、終わりよる。そいで、次のヒュー・グリフィスのもええんだが、ホーテンス・エリス が枯れた声気味にすウィーと・ハート。ミスター・ロックステディ、アルトン・エリスの妹だ。ええ歳の筈だが、刹那く、しかも律義に唄うんで、思わず、岩にしみ入る蝉の音状態。
 
 まあ、泣く泣くだが、以上、3曲だけの感想文。ダンスホール風味ロックステディちゅう感じか?
 
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