西田佐知子歌謡大全集


天はワシらを見捨ててなかった。降雨中止なら、別段どうだってええが、降雪ないし降みぞれ中止となると、吉兆と云わずして何と云おう(ちょっと神懸かり的文章ですが、ヤクルトスワローズねたです・・どこのプロ野球チームのファンとは云えませんが、開幕早々数試合で早、神頼み、という状態17年間も続ける根気には、今さらながら、感服しております)。

 ちゅうことで、音楽サイトに戻り、昨日届いた、西田佐知子全集。

西田佐知子歌謡大全集

 5枚組、112曲。昨年、iTunes Music Storeで一曲一曲ダウンロードして、じっくり聴いてきたもんとしては、もちろん、消化不良おこすにきまっとるが、しゃあない。
 一番最後に、前武(前田武彦)が西田佐知子本人にインタビューしているソノシート盤からの音源(累計1000万枚突破記念だそうだ)「西田佐知子とともに」が入っていて、太ったと云われると嬉しいとかの他愛のない内容ながら、良かった。

 西田佐知子、そもそもは、右にずらっと並んでいる中で、キューティポップ東芝盤緑魔子のアルバム に入っている「信じていいの」(1968年ジョーヤ・増淵 作詞作曲)にぶっさり、やられてしもたんがそもそもの始まりであった。波打ったアナログ盤を無理矢理聴いた時かのように、派手なブラスがぐわんぐわん循環する中、男への愛への執着を唄った古風な歌詞なのに、むしろ投げやり気味どうでもええわ加減で唄っている緑魔子、これに、とことんいかれてしもた。
 
 こういう感じの曲、もっと、聴きたいなあ、と思ってたところ、iTunesMusicStoreで視聴しながら、みつけたのが、西田佐知子「涙のかわくまで」(1967年作詞:塚田茂 作曲:宮川泰)と「信じていたい」(1966年作詞:塚田茂 作曲:宮川泰)であった。それまで、 西田佐知子といえば、まあ、「アカシアの雨がやむとき」とか「コーヒー・ルンバ」とかの印象が強くしかもあまり好きじゃなかったんで、iTunesMSで買った二曲のあんましのカッコ良さにびっくらこいて、あわてて「先入観」を書き直したもんである。

 「涙のかわくまで」と「信じていたい」、こりゃ、もうハマりまくったでぇ。



 どちらの曲も以前、思い入れたっぷりに感想文書いたが、かなり回数一曲リピートで繰り返して聴くことが、でけた。西田佐知子の唄い方が、当時の歌謡曲の典型的なコテコテな歌詞に対して、その感情がストレートに伝わってこない・・・感情が入っているんか入っていないのか判別しにくいんである。あと、声が低く、張り上げても、耳障りなキンキン声にならんということも大きいが。

 ちゅうことで、今はこのボックス、通して聴いているが、昭和41年から昭和43年にかけてのパートが、特に、やっぱ、凄い。「歌謡曲」ちゅうんは、やっぱ、凄かったんだ。

軟弱シリーズ、その2。ベル・エポック〜トワ・エ・モアの良き時代


軟弱シリーズ、その2。


"フォーク・エイジ・シリーズ(1) ベル・エポック~トワ・エ・モアの良き時代" (トワ・エ・モア)

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 表題のはベスト盤。他にもいっぱいベスト盤出ているが「白い波」が入っているから選んだに過ぎない。23曲も入って、そんなに高く無かったし。


 トワ・エ・モアである。・モワなのかもしれん。


 無害無菌清潔感いっぱいの山室(白鳥)英美子・芥川澄夫のデュオ。1969年デビュー1973年解散。 オレが勝手に類推するに、「ロック」を「GS」にして売り出したように、当時のフォーク、小汚くむさ苦しくラリってたりヤバいことばかりしていたりしたので、お茶の間向けに、安全にフォークっぽさを楽しめるようにしたのではないか。


 その線で大成功だった。。紅白に2回出ているし、札幌オリンピック公式ソングもやっている。


 そんなことはどうでもええ。

 「白い波」という曲だ、最初やられたのは。

 もう、めちゃくちゃカッコ良くて。


 「東京ボサノヴァラウンジ」というコンピレーションアルバムに入っていた(もちろん、このアルバムにもおさめられてる)

 渡辺貞夫作曲の和製「ボサノバ」。トワ・エ・モアだけじゃなく、ヒデとロザンナの前身ヒデとユキというデュエットもやってるそうだが、そっちは聴いたこと無い。


 この頃(1970年あたり)のこの手の曲、今の今まで誰にも責められなかった「ツボ」がオレの中にあったらしく、この曲を耳にしたとたん、一発で、もうメロメロである。


 デュエットとは良く考えたモンで、おるかおらんかわからん、男の声が、かすかに聞こえているというのが、また、ええのである。白鳥英美子単独だと、オレにはしんどいかもしれん。


 「美しい星」やら「地球は回るよ」とか大きく地球を主語にした曲もええ。あとボサノバ調の「誰かのために」という曲も1970年っぽくて好きだ。「白い波」より今は好きかもしれん。

 

 オレが好きになるだけあって、やっぱし、どっか、胡散臭さがあるわけで、、「美しい星」をオリジナルの「赤い鳥」のシンプルな方と比べると、やっぱ、ぎたぎたした腹黒な野望が見え隠れするのだが、森山良子ほどではない。


 70年代半ば、同じ路線で、うじゃうじゃ出てくるが、それは「ニューミュージック」という新しいジャンルになる。

 

 あくまでも、個人的な見解だろうが、やっぱ、トワ・エ・モアと云えども、自閉的な「ニューミュージック」に比べたら、歌謡曲界に身を置いてしまった以上、いろんな曲やらされているわけで。オレとしては、そっちをとりたいなあ、やっぱ。


 ある日突然、軟弱サウンドに目覚めてしまった。





 
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