やさぐれ歌謡考


 楽天にまた勝った(主語ありませんが東京ヤクルトスワローズが、です)。Mac mini関連イロイロ弄りながら(まだまだ、XPの環境が整っていない)、悪評高きライブドアスポーツで途中経過をちらちらと確認する、というつまらんことしていたのだが、ふと、観るとピッチャー高津、そいで、バッターが飯田という、スワローズファンにとっては、「どんなんかなー」(仁鶴)という場面もあって、イラついた。やっぱ、野球とネットは向いていない。数年前、ニッポン放送デジタルショウアップナイターというラジオで中継しているまんまを、Windows Media Playerで音声のみを中継して、ちゅうのがあったが、実はあれが最高で十分なのである。

 てなこと云うている間に世の中はどんどん進み、iBookの後釜、Mac Bookが出るわ、下のような、ありがたい企画もんが出ているわけだ。
 発売予定日が24日にアマゾンではなっていた。下のリンク先はアマゾン。

Hotwax presents やさぐれ歌謡シリーズ1「やさぐれ歌謡最前線」
2006年5月17日発売。雑誌「Hotwax」監修による1970年代歌謡コンピレーション第2弾!本誌で大好評連載中の「やさぐれ歌謡最前線」からの企画盤。70年代のヤバい空気とロックな魂が生み出した最新和製レアグルーヴ!
収録曲
1.みなしごのブルース/アワネ麻里
2.ナイト・トレイン/アワネ麻里
3.とても不幸な朝が来た/黛ジュン
4.星の流れに/秋吉久美子
5.エリカの花散るとき/秋吉久美子
6.海は女の涙/石川セリ
7.やさぐれブルース/賀川雪絵
8.野良犬/賀川雪絵
9.街/桃井かおり
10.尻軽女(アバズレ)ブルース/桃井かおり
11.月影のTOKYO/篠塚満由美
12.怨み節/梶芽衣子
13.涙のかわくまで/西田佐知子
14.欲しいものは/梶芽衣子
15.酔いどれ女の流れ唄/加藤登紀子
16.いつか男は去って行く/川辺妙子
17.野良猫/ガールズ
18.パンキー・ハイスクール・ラブ/ガールズ
19.LOVE JACK/ガールズ
20.東京迷路/藤圭子

 
 今年、iTunes Music Storeで西田佐知子を一曲ずつ買い、それをバカ聴きしているが、29回も聴いた「涙のかわくまで」が入っている。
 歌詞は、単純に、別れ際の男女、女がせめて涙が乾くまで一緒におってちょうだい、とか懇願する歌詞なのだが、聴いてみると、どうも、そういう未練たらしい感じがせず、別れても男を支配し自分の自尊心を保護する感じと、棄てられたんだから、もうアタシはこれから先は、もうどうだってええわ、という投げやり感の入り交じったワケのわからん曲であった。西田佐知子のドスの効いた声がそういう不可思議な世界を創っていた。
 
 このCDのタイトル、やさぐれ歌謡って何?となるのだが、やさぐれ、ちゅうのは、やさ=家、ぐれ=? でも、やさぐれ=家出とかなるらしい。家出歌謡か。ちょっと違う感じがする。 今はひきこもりが流行りだが、60年代後半は家出が流行りだったそうである。外か内かの違いだけで、実はなにも変わっていないのだ。変わっている、と思うからややこしくなってくるんで、変わっていないと思えば、まあ、そんな悪くないような。

 それはおいといて。

 ワケのわからん惹句というか。ともかく、「70年代のヤバい空気とロックな魂が生み出した最新和製レアグルーヴ!」やねんから。
 しかし、賀川雪絵とかアワネ麻里とか、めちゃくちゃそそられる。なんやねん、アワネ、って。きっと、「やさぐれて」、いろいろあったんだろう。女優陣は梶芽衣子以外、桃井かおりや秋吉久美子とかは、あんまし期待してない。まあ、彼女らをリアルタイムで知らん人はスゴいとか思うかも知れんけど。
 
 70年代の音楽はしかし、ちょっとこれから、聴こうかと思えば、キツい。初頭はほれ、「愛と誠」の花園学園(だっけ)や「仁義なき戦い」とかの殺伐な雰囲気だし、後半はもう、オレ自身思い出すなに恥ずかしいことばかり、変に当時の音楽聴くと、そのアホな自分にタイムトリップしてしまい、布団かぶって枕抱えたくなるわけだ。ホンマ、あの頃はアホやった。

 ちゅうことで。聴きもしないで、発売前なのに。


 

 

玉姫伝: ライヴ含


暑い。
 昨日けっこう歩いたせいか、もうメロメロ。
 で、ふ、っと気がついたのであるが、このところ、自転車まったく乗っていない。5月も半ば頃になると、気温は上がるし日射しがキツくなるので、自転車乗る根性が無くなってくるわけで、ちょっと、意識的に乗るようにせにゃなりまへん。
 

 HMVでDVD2枚買うと、20%オフというキャンペーンやっていたもんで、オレらしいといえばオレらしいセコい動機で、ついつい戸川純の「玉姫伝〜ライブ含有 」とソフトロック・ドライヴィン のDVDを買ってしまう。

 一週間前届いて、ちょこちょこ、戸川純の1984年のライブを聴いているのだが、だんだん、「私の母はママ、私の父はパパ(このライブでは、私のパパは父、で唄っている)」(電車でGO!)とか、「あんちょんよよよー」(「踊れない」)、「いいいいいー↑(1オクターブ上げて)いー」(「昆虫軍」)とか、かなり耳に残りはじめ、口走らないようにしないとあかんかな、という状態。せっぱ詰まった時、「私の母はママ、私のパパは父」程度はぼそっと云ってしまうかもしれない。

 ライブだが、ショートコントみたいなのが曲のあいまに入れてあって面白い。セーラー服姿の戸川純がためらいながら迷いながら、線路の上に横たわったものの電車が近づくやいなや、あわてて逃げ出すと、路上へ転げ落ちてそこへ自動車がきて轢かれてしまう、とか、目黒の寄生虫館へ小学生姿の戸川純が訪れ陶然としながら寄生虫を見ていると、後ろから顔がハエの男が現れ、戸川純、びっくりするものの、おそるおそる会釈をしながらその場を去り、ようやっと外へ出たら、ハエの男も外まで出て手を振って送り出してくれる、とか。けっこう、戸川純のびくびくした演技、オモロイ。
 
 あと、ステージ衣装も、80年代アイドルっぽいミニスカ風(これで、玉姫様やって、ステージに寝転がってのたうち回る!)から、巫女風、ランドセル背負って黄色い帽子の小学生風とかで、それぞれインパクトある。

 ただ、当時、ある程度衝撃を受けた記憶のある玉姫様とか、諦念なんちゃら(諦念プシガンガ、でした)とかは、なんか、「狙いすぎとちゃうか・・」「やりすぎとちゃうか」とか、さすがに47才にもなるとスれてしまうのか、思ってしまい、今は上で上げた三曲けっこう繰り返し聴けて、その中でも、ちょい小学生が入った「電車でGO!」が一番のお気に入り、といったところか。
 
 戸川純はいろんな声を一曲の中で使い分けるのが得意だなあ、とあらためて感心しました。この人は盟友さんど さんをはじめ、全盛期はコアなファンがおった方。オレとしては、やっぱ、女性っぽさが溢れる歌詞が、なんか、触れてはあかんような気がして、あんまし、当時は、深入りできなかった。できなかったが、今はもう、「私の母はママ、私のパパは父」ちゅうもんよ。

 1984年、ラフォーレ原宿(!!!!)でのライブ、全13曲、45分。
 
 そいじゃ、「私の母はママ、私のパパは父」、ちゅう感じで。
 
|  滝伸次ブログ. Blogger Template By Lawnydesignz Powered by Blogger